膝人工関節置換術
「田植えに間に合うように」
50代・女性
入院までの経緯・患者さんの背景
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数カ月前から両膝に痛みがあり、当院へ手術目的で入院。今回は左膝の人工膝関節置換術を行った。
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農家の方で復職を希望
リハビリ前(入院時)の患者さんの状況
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手術前も膝関節可動域に制限がある状態だった。
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術後は、筋力の低下・膝関節可動域制限が残存しており、階段昇降が不安定
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膝を曲げると痛みを感じる
リハビリテーション記録
リハビリ期間:約6週間
開始~約2週間
【リハビリの内容・目的】
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筋力低下した状態でも痛みが少なく関節運動を促すため、 HAL®単関節用を使用したトレーニングを行う。
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歩行練習
患者さんの変化・回復
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筋出力が向上し、歩行が可能となった。
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膝関節可動域制限は残存しており、まだ階段昇降は不安定
約3週間目~現在
【リハビリの内容・目的】
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さらなる筋力向上のため、マシーントレーニングを行う(リカンベントバイク、ニューステップ、レッグエクステンションなど)
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自主トレーニングを開始。農家の仕事は20~30㎏の物を持つため、マシーンの負荷量を上げてトレーニングを続けている。
患者さんの変化・回復
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筋力向上が確認でき、独歩で歩けるようになった。
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復職という目標に向けて、自主訓練も積極的に行っている。
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膝の痛みはほぼなくなった。膝の曲がりはまだ少し悪い。
リハビリ後、患者さん・ご家族が喜んでいたこと
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HAL®の使用により、術後早期から膝を動かし始めることができ、自分の足が治ることに期待をもてた。
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マシーントレーニングは達成感があり、自分から積極的に取り組めた。
スタッフコメント
整形外科チームは、人工関節置換術を行った患者さんが多いため、標準的なリハビリの流れが確立されています。HAL®やマシーントレーニングの使用は、患者さんのモチベーションアップにもつながっています。
ご紹介した患者さんはまもなく退院されます。ちょうど退院した頃に「田植え」ができるように、目標やリハビリの理由を共有しながら支援してきました。退院後の自主訓練も回復する上で大切になりますので、今から意識付けを促しています。
理学療法士 Uさん
※症例は2019年3月時点のものです。
※掲載している写真はイメージです。