

胸髄損傷・透析など
「足を動かせるようになりたい」
60 代・女性
入院までの経緯・患者さんの背景
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転倒により、以前行った腰椎固定術の固定部分が破損し、脊髄損傷となる。
当院で再固定の手術を実施し、その後リハビリを開始する。 -
両下肢麻痺
リハビリ前(入院時)の患者さんの状況
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基本的にベッド上の生活で、食事・整容以外は全介助レベルであった。
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両下肢と体幹の筋力が不足していたため、座ることも難しい状態。
リハビリテーション記録
リハビリ期間:約5ヵ月
開始~約2ヵ月
【リハビリの内容・目的】
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両長下肢装具を用いて、2人介助にて歩行訓練を実施し、歩く感覚を掴む訓練を積極的に行う。
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歩くことで足に反復刺激を与え、足の筋力アップを目指した。
患者さんの変化・回復
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術後早期から歩行訓練を行うことで、筋力低下を防止。

約3ヵ月~約5カ月(現在)
【リハビリの内容・目的】
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短下肢装具を使用して、歩行器にて歩行練習を行う。(1人介助)
患者さんの変化・回復
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両下肢の筋力向上に伴い、車いすへの移乗が、見守りにて可能になった。
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まだ不安定さはあるが、装具を付けた状態で立つことができるようになった。

リハビリ後、患者さん・ご家族が喜んでいたこと
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怪我をしてしまった時に、もう足は動かないものだと諦めていた。
リハビリすることで、正直ここまで足が動けるようになると思っていなかった。

スタッフコメント
怪我をするまで自立して日常生活を送られていた方ですので、怪我によって足が動かないことにとても不安を感じられていました。「できた!」という成功体験を大切に、前向きにリハビリに取り組めるよう支援していきました。
術後早期から積極的に長下肢装具を用いた歩行訓練を実施したことで、下肢の筋力アップが実現し、現在は、短下肢装具を用いて、より安定して立つ・歩くことを目指して歩行練習を継続しています。
理学療法士 Tさん
※症例は2019年3月時点のものです。
※掲載している写真はイメージです。